高所作業とは？定義や種類・安全対策で気を付けることをまとめてみました！

高所での作業は、ちょっとした不注意や準備不足によって命取りになることもある危険な作業です。

高所作業とは具体的にどんな作業のことを指し、どんな危険性が潜んでいるのでしょうか。

本記事では、高所作業の種類、安全対策、事故事例をご紹介します。

高所作業の定義

高所作業とは、労働安全衛生法によって定められている地面から約2メートル以上の高さで行われる作業のことです。

2メートル以上の高さで作業するときは、墜落や転落を防ぐための措置を取らなければならないとされています。

高所作業の種類

高所作業は多くの業種で行なわれていますが、大きく分けて以下のような種類があります。

建設工事

建物の建設や改修時、解体時などに足場を組んで行う作業です。

外壁作業や屋根作業の際には、移動式足場や枠組み足場など現場に合わせた足場を組み、作業をしていきます。

もちろん高層ビルなどでクレーンを使ったり、高所作業車を使った作業も高所作業です。

天井内の点検作業

施設の保守や修理のために天井空間にアクセスして行う作業です。

主に電気工事や給排水設備の保守点検業務があります。

窓ガラスの清掃

商業ビルや高層ビルなどの窓ガラスを清掃する作業です。

低層階の窓であれば脚立や足場を組んで実施することもありますが、高い場所の窓ではロープを吊ったりゴンドラに乗って作業します。

屋外設備の点検

高い場所にある建物外部の設備を点検・修理する作業です。

屋外設備には、電気通信設備や空調システム、太陽光パネル、避雷針などがあります。

その他の作業

その他にも2m以上の高さで行なう作業は高所作業になります。

例えばトラックの荷物の積み降ろし・荷物のシート掛けなどの荷役作業も高所作業の可能性があります。

高い場所の照明器具の取り付け、修理のために脚立を用いた作業も高所作業です。

高所作業における安全対策

高所作業による事故を防ぐためには、安全対策をしっかりと行っていく必要があります。

以下に、押さえておきたい安全対策を紹介します。

適切な安全対策措置をとる

高所での作業では、墜落用ヘルメットや墜落制止用器具などの安全対策措置をとりましょう。

適切というのがポイントです。

例えば高所作業であっても地面に近い距離での作業であれば、フルハーネス型の墜落制止用器具では墜落時に地面に激突してしまうおそれがあります。

このような場合は、胴ベルト型の墜落制止用器具を使うケースも考えられるでしょう。

作業前のチェック

作業を始める前には、作業場所の状態や安全対策に問題がないかをチェックします。

足場はきちんと組まれているか、滑りやすくなっていないか、はしごは劣化していないか等、使用するもののチェックをはじめ、墜落制止用器具など身に付けるものも問題ないことを確認します。

ルールの遵守

高所作業に従事する作業員は、労働安全衛生法によって定められたルールを守ることはもちろん、社内でのルールも遵守することを意識しましょう。

ルールさえ守っていれば、防げたという災害は数多くあります。

高所作業での事故事例

ここからは、高所作業においてどのような事故事例があるか見てみましょう。

事例1：足場板が外れ墜落

屋根の瓦葺き工事で丸太足場の点検中に、足場板が固定されていなかったために墜落した事故です。

保護帽や安全帯、手すり、屋根に墜落防止措置を講じていれば防げた可能性があります。

事例2：脚立が倒れ墜落

樹木の剪定中にバランスを崩し、地面よりも落差のある箇所に墜落した事故です。

こちらも保護帽や墜落制止器具を取り付けていなかったというケースですが、そもそも無理な体勢で作業を行っていたことも大きな問題でした。

事例3：ゴンドラと共に墜落

高層ビルでの窓ガラス清掃中に、ワイヤロープが外れゴンドラとともに2名の作業者が墜落した事故です。

ゴンドラに取り付けたワイヤロープの長さが足りないものを使用していたため、降下中に外れたことが事故原因です。作業前の確認や連絡不足によって起こった事例になります。

まとめ

この記事では高所作業の様々な側面と、作業に伴うリスクについてご紹介しました。

高所作業の事故を防ぐための安全対策として墜落制止用器具や保護帽の着用をはじめ、作業前のチェックやルール順守を心掛けて下さい。

弊社は高所作業における安全対策のスペシャリストです。

高所安全対策について、なんでもお気軽にご相談ください！