安全管理にAIはどう役立つ?活用方法から注意点まで解説

ひらの

高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し高所安全対策のご提案をしています。
このコラムでは「AIと安全管理」に視点を向けて、安全対策を考えてみたいと思います。
ぜひご参考にしていただければと思います。

AIの進化はとどまるところを知らず、いまや私たちの生活に欠かせないものとなりました。

では、安全管理が重視される業界ではどうでしょうか。

建設や製造の現場では、転落や転倒、はさまれ、重機との接触といった労働災害が後を絶ちません。

安全のための取り組みを重ねても、人の目だけですべての危険を見抜くには限界があります。

そこで人の目を補い、見落としを減らす仕組みとして、AIへの期待が高まっているのです。

本記事では、安全管理においてAIにできること、導入による効果について解説します。

目次

AIは安全管理でどのように活用される?

AIは安全管理のさまざまな場面で役割を担っています。

現段階での代表的な使われ方を見ていきましょう。

危険行動の検知

AIが最も得意とするのが、カメラ映像から危険な行動を見つけ出すことです。

例えば、ネットワークカメラや作業員が身につけるウェアラブルカメラの映像をAIが解析し、転落しそうな姿勢や不安全な動作をリアルタイムで検知するなどです。

人が転倒しているか、墜落しそうな状況にあるかといった判断には、作業者の姿勢と周囲の状況を合わせて見る高度な分析が必要です。

従来の技術では検知が難しかった場面でも、AIなら高い精度で捉えられるようになってきました。

重機との接触防止

重機との接触事故を防ぐ用途でも、AIが活用されています。

重機を使った現場では、人の注意力だけに頼ることへの不安が常につきまといます。

建設機械にAIカメラを搭載すると、周囲の作業員や障害物を認識し、接触の危険が高まった際に警告を出すことができます。

AIが周囲を絶え間なく監視し続けることで、一瞬の見落としが招く事故を防ぐ効果が期待されています。

機械側が危険を認識して止まる、あるいは警告する仕組みは、作業員の経験や注意力に左右されません。

誰が操作していても一定の安全水準を保てる点が、接触防止におけるAI活用の強みです。

過去のデータに基づくリスク予測

AIによって蓄積された情報を読み解き、危険を予測する使い方もあります。

過去の労働災害の記録やヒヤリハットの報告など、安全に役立つ情報を残していても人の手では整理しきれない大量の情報だったりします。

しかし、AIなら学習して傾向を読み取れます。

過去のデータを学習したAIに問いかけると、これから行う作業にどんな危険が潜むか、どう対策すればよいかを示してくれます。

リスク予測は、事故が起きてから対応する受け身の安全管理を、事故の前に手を打つ攻めの安全管理へと変える可能性を持っています。

どこに危険が集まりやすいかをあらかじめ把握できれば、限られた人員を重点的に配置する判断にも役立ちます。

安全教育への活用

AIが集めた情報は、安全教育の質を高めるデータにもなります。

カメラがとらえた不安全行動の映像や、検知された危険の記録は、ヒヤリハット事例として現場で共有できます。

外国人スタッフが増える現場では、言語に頼らず危険を伝える手段が求められており、映像を使った安全指導が確実な意思疎通を助けます。

朝礼から危険予知活動、安全巡回に至るまで、一日のあらゆる場面で安全活動は欠かせません。

AIが各場面に必要な情報を示すことで、個人の経験に頼りがちだった教育を、誰もが同じ水準で受けられる形に近づけられます。

安全管理にAIを導入する効果

AI導入によって得られる成果を三つの観点から整理します。

事故の未然防止

最も大きな効果が、事故を未然に防げることです。

AIが危険を常時監視し、人が気づく前に異常を捉えれば、災害が起きる前に手を打てます。

導入をきっかけに事故の発生件数を抑えられたとする報告もあります。

人の目による監視では集中力が途切れ、広い現場では死角も生まれます。

疲れることなく見続けられるAIは、人の弱点を補う存在です。

一件の重大事故が現場に与える影響の大きさを考えれば、事故を防ぐ効果の価値は計り知れません。

安全管理の標準化

安全管理を、誰もが同じ水準で行える形に変えられる点も効果の一つです。

AIが一定の基準で危険を判断するため、担当者の経験や勘によって安全のばらつきが生じにくくなります。

属人化が解消されれば、ベテランの引退によって安全の水準が下がる不安も和らぎます。

判断の根拠がデータとして残るため、なぜ危険と判断したのかを説明しやすく、現場での指導にも一貫性が生まれます。

経験の浅い担当者を早く戦力にする上でも、標準化の効果は大きいといえます。

管理者の負担軽減

安全管理者の負担を軽くできることもAIによる効果と言えるでしょう。

広い現場を歩いて巡回し、危険を一つずつ確認する作業は、時間も体力も要します。

AIが監視の一部を担えば、管理者は本当に注意を向けるべき場面に集中できます。

帳票の記入や報告書の作成をAIが支援すれば、書類仕事に費やす時間も減らせます。

限られた人員で安全と生産性を両立させなければならない現場にとって、管理者の手が空くことの意味は小さくありません。

生み出された余裕を、現場でのきめ細かな指導に振り向けることもできます。

まとめ

AIは、危険行動の検知、重機との接触防止、過去データに基づくリスク予測、安全教育まで、安全管理の幅広い場面で人の目や記憶を補います。

AIは安全管理を支える有力な手段ですが、現場の安全対策そのものを見直す土台があってこそ生きてきます。

手始めとして、自社の現場で人の目に頼りきりになっている場面はどこかを洗い出してみてください。

見落としが起きやすい場面を把握できれば、AIに任せるべき領域と、人が担い続けるべき領域が見えてきます。

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