
高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し高所安全対策のご提案をしています。
このコラムでは「屋根作業」に視点を向けて、安全対策を考えてみたいと思います。
ぜひご参考にしていただければと思います。
屋根作業は、建設業界の中でも墜落・転落事故が多い作業の一つです。
なぜ、事故が絶えないのでしょうか。
また、どのような対策を講じれば、予期せぬ事態から作業者の命を守ることができるのでしょうか。
本記事では、具体的な災害事例から現場で実践すべき安全対策について解説します。
屋根作業で起こりやすい災害例

屋根作業で起こりやすい災害例を見てみましょう。
取付作業における災害
- ブルーシートの取付(災害復旧時など)
- 屋根下地材(防水シート)の取付
- 太陽光パネルの取付
撤去・清掃作業における災害
- 老朽化したトタン屋根の撤去
- 雪下ろし作業
移動・歩行時の災害
- はしごから屋根への乗り移り
- 屋根材の踏み抜き
これらの災害のうち、取付作業における事故が全体の約3分の1を占めています。
また、移動や資材運搬時など、作業以外でも転落・墜落が発生していることがわかります。
屋根作業で墜落事故が発生する要因

- 高さへの慣れによる油断
- 屋根特有の劣化・滑りやすさ
- 安全対策の不備
屋根作業における墜落事故の主な要因は、高さへの慣れによる油断、屋根特有の劣化や滑りやすさ、そして安全対策の不備にあります。
一般的に屋根作業では、「この高さなら大丈夫だろう」という心理的な油断が生じやすく、結果として安全帯の未着用や、不適切な状態で作業を強行してしまうことが多く見られます。
しかし、実際には2メートル以上の高さがあれば墜落時の衝撃は極めて大きく、致命傷を負うリスクは非常に高いものです。
これに加えて、目視では判別しにくい経年劣化による踏み抜きや、勾配による滑りやすさといった屋根特有の物理的リスクも、重大な事故を招く大きな要因となっています。
屋根作業における法律上の安全基準

屋根作業における安全対策は、現場の判断に委ねられる努力義務ではなく、労働安全衛生規則という法律によって定められています。
原則として高さが2メートル以上の場所で作業を行う際には、足場を組み立てるなどの措置を講じて適切な作業床を設置しなければなりません。
また、2022年1月より、従来の「安全帯」という名称は「墜落制止用器具」へと改められ、高所作業においては原則としてフルハーネス型の着用が完全に義務化されています。
ただし、戸建て住宅の屋根などの現場では「フルハーネスを着用したところで、肝心のフックを掛ける先が見当たらない」という問題に直面することも少なくありません。

墜落事故を防ぐ安全対策

現場で実践すべき具体的な対策を、装備・設置・環境の3つの視点で解説します。
墜落防止器具の選定
現場に適した墜落防止器具の選定においては、身体を保持するフルハーネスの正しい装着はもちろん、墜落時に地面へ激突しないよう落下距離を考慮した最適な長さのランヤードを選択しなければなりません。
また、屋根特有の急勾配や滑りやすさに対応するため、耐滑性能に特化した専用シューズの着用を徹底することも、足元の安全を確保する上で不可欠です。
親綱支柱の設置
安全帯のフックを掛ける場所を確保するための手順として、親綱支柱の設置が挙げられます。
親綱を張る際は、墜落時の大きな衝撃荷重を確実に支えられる強固な支持点(アンカー)へ支柱を固定し、メーカーが規定する設置間隔を厳守しなければなりません。
この際、親綱に「たるみ」があると墜落時の自由落下距離が伸びてしまうため、緊張器を使用して適切に管理することが重要です。


屋根材の劣化に伴う踏み抜き防止策
屋根材の劣化に伴う踏み抜きを防止する策として、荷重を分散させる歩み板の使用や、万が一の際に落下を食い止める防網(安全ネット)の先行設置が効果的です。
特にドローン診断などで劣化が判明している場合には、屋根材に直接体重をかけない移動ルートの確保を最優先します。
安全管理体制
ハード面の対策に加え、現場の運用ルールを徹底することも大切です。
強風や降雨、大雨・大雪といった気象条件に基づいた作業中止基準を明確化し、現場の判断に迷いを生じさせない体制を整えます。
また、墜落制止用器具のベルトの擦り切れやバックルの変形などがないか、使用前点検はもちろんのこと定期的な法定点検を実施します。
作業前には必ず危険予知(KY)活動を行い、その日の危険箇所を全員で共有します。
こうした地道な安全意識の積み重ねが、事故防止のための土台となります。
まとめ
屋根作業において発生しうる事故の現状と安全対策についてお伝えしました。
屋根作業での安全対策の課題となっているのが「安全帯のフックをかける場所がない」という問題です。
アクロバットの「水平型ワイヤータイプ」は、一度設置すれば移動のたびにフックを掛け替える場所を探す必要もなく、ヒューマンエラーによる墜落リスクを物理的に排除することが可能です。
屋根作業での安全対策にお困りの事業者の方は、ぜひお気軽にお問合せください。

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