避雷針とは?雷被害を軽減するためにも適切な保守点検を

ひらの

高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し高所安全対策のご提案をしています。
このコラムでは「避雷針の適切な保守点検」についてまとめています。
避雷針の点検業務に関わる方はもちろん、避雷針を設置している建物オーナー様にもご参考になればと思います。

避雷針は、雷雨や稲妻などの雷放電から建物や機器を保護するために必要な装置です。

家の近くで大きな雷が落ちて、驚いたり怖くなった経験がある方も多いでしょう。

落雷によるさまざまな被害を防ぐために避雷針は重要な役割をもっています。

建物や住居の安全上重要な設備として備え付けれられている避雷針を長く維持できるように、点検は定期的に行われるべきです。

避雷針の点検は、避雷針のシステムが正常に機能しているかを確認するために行われます。

この記事では避雷針の役割から点検の必要性、点検項目について詳しく解説していきたいと思います。

目次

避雷針の役割

雷は時に火災の原因となったり、建物の損傷、パソコンなどの電子機器のデータが消失するなどの被害につながることがあります。

避雷針は屋根や塔などの高い場所に設置され、雷や稲妻から人や建物、機器などを保護するために使用されています。

避雷針の仕組みについて

避雷針は主に銅でできており、雷電流を受け止め、地面に放電することで電気を逃がします。

よく誤解されがちなのですが、避雷針は雷を物理的に防ぐものではなく、雷を受けて安全に大地へ放電するものです。

避雷針があることで機器の故障や火災のリスクを減らし、わたしたちが安全に生活ができるように設計されています。

どんな場合に設置しなければならないか

避雷針をはじめとした避雷設備は、建築物や工事物の高さが20mを超える場合には法的に設置義務があります。

ただし、建物の高さが20m未満であっても、一部分だけでも20mを超える場合には避雷設備が必要とされています。

避雷針の点検項目

避雷針の点検には、以下のような項目があります。

  • 接地抵抗値の確認
  • 避雷針の配線の確認
  • 地上における断線・溶融その他の損傷箇所の有無の確認

これら避雷針の点検は専門家によって行われ、点検の結果に問題があった場合はすぐに修理や交換を行うことが必要です。

避雷針の点検は、建物や機器を雷放電から保護するために不可欠な作業であり、定期的に行うことで安全を確保することができます。

それぞれの点検項目を詳しくみてみましょう。

接地抵抗基準値の確認

避雷針の接地抵抗基準値の確認は、避雷針が正しい接地をしているかを確認するために行われます。

接地抵抗基準値とは、避雷針から地下に伸びる接地極までの抵抗のことで、これが小さければ小さいほど避雷針が正しい接地をしていると言えます。

避雷針の接地抵抗基準値の確認には、接地抵抗計を使用して行われます。

接地抵抗計は、避雷針と地下に伸びる接地極の間の抵抗値を測定する装置のことです。

JIS規格によると避雷針の接地抵抗基準値は、10Ω以下とされており、これ以上の値が出る場合は接地不良となります。

接地不良の場合は、接地極や接続部品を交換するなどの対策を行い正しい接地をしなければなりません。

避雷針の配線の確認

避雷針の配線に問題があった場合は、すぐに修理や交換を行うことが必要です。

配線に問題があると、避雷針が正しく機能しないため、建物や機器を雷放電から保護できなくなります。

また、配線に問題があると火災の原因になるおそれもあるため、安全のためにもすぐに対策を講じなければならないことになります。

避雷針の配線の確認は、専門家によって行い点検の結果に問題があった場合は、すぐに修理や交換を行うことが必要です。

避雷針の配線の確認は、建物や機器を雷放電から保護するために不可欠な作業であり、定期的に行うことで安全を確保することができます。

地上における断線・溶融その他の損傷箇所の有無の点検

地上における避雷設備の断線や溶融などの損傷箇所の点検は、避雷設備が正常に機能しているかどうかを確認するために行われます。

断線の点検では避雷突針や導体、接地極などの電気的接続部分が断線していないかを確認します。

溶融の点検では避雷突針や導体、接地極などが溶融していないかを確認します。

その他の損傷箇所の点検では避雷突針や導体、接地極などが外部からの影響によって損傷していないかを確認します。

断線や融解、損傷が発生すると避雷設備は機能しなくなり、雷から建物や機器などを保護することができなくなります。

まとめ

避雷針の点検は、避雷針が正しく機能するために必要な作業であり、定期的に行うことで私たちの安全を確保することができます。

避雷設備の点検は定期的に行われ、必要に応じて修理や交換を行うことで、避雷設備が正常に機能するように維持することが重要です。

避雷針は高いところに設置されていることがほとんどなので、点検は高所作業となることが多いでしょう。

高所での作業は、人命にかかわるため慎重に安全対策を取らなくてはなりません。

避雷針の点検のための安全対策の一環として、ぜひ当社の安全対策製品「常設型転落防止システム アクロバット」を検討してみてください。

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