ランヤードにも旧・新規格がある?ショックアブソーバーの種類や正しい使い方を解説します!

ひらの

高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し安全対策のご提案をしています。
この記事では「ランヤードの種類や使い方」についてできるだけわかりやすくお伝えします!

そもそも、ランヤードとはなにかご存知でしょうか?

ランヤードはフルハーネス型や胴ベルト型の安全帯(墜落制止用器具)と一緒に使うもので、背中からびろーんと伸びたフックまでの部分を言います。

いわゆる「命綱」と言われる部分です。

命綱と呼ばれるくらいですから、非常に大事なものであることは間違いありません。

ランヤードには落下時の衝撃を吸収する「ショック・アブソーバー」というものが含まれています。

ショックアブソーバーには、第1種・第2種という種類分けがあって使用シーンにも規定があります。

以下に詳しく書いていきますので、ぜひご確認いただき、安心・安全な選び方や使い方をマスターしていただきたいと思います!

目次

ランヤードとショックアブソーバーにおける旧・新規格の主な違い

新規格対応のフルハーネス型墜落制止用器具おすすめ5選【2024年版】という記事でも触れていますが、2019年2月の政令等改正によりフルハーネスやランヤードの構造規格が新たに定められました。

その中で、ランヤードとショックアブソーバーに関する主な違いは以下のとおりです。
※単位の「kN」は”キロニュートン”と読み、重さを表します

ランヤードの強度
 旧規格:15.0kN以上
  ⇩
 新規格:織ベルト又は繊維ロープは22.0kN以上
      ワイヤロープ又はチェーンは15.0kN以上
      第一種ショックアブソーバーと組み合わせて使用する織ベルト及び繊維ロープは15.0kN以上 
ショックアブソーバーの強度(作動後)
 旧規格:11.5kN以上
  ⇩
 新規格:15.0kN以上

 ※作動前に関しては「1.5KN(2分間)で引っ張っても作動しないこと」という基準もあります
ショックアブソーバーの耐衝撃性
 旧規格:ショックアブソーバーの伸びが650mm以下
  ⇩
 新規格:第1種 自由落下距離1.8mの場合、
     衝撃荷重値4.0kN以下、ショックアブソーバーの伸び1.2m以下
     第2種 自由落下距離4.0mの場合、
     衝撃荷重値6.0kN以下、ショックアブソーバーの伸び1.75m以下
巻取り器の強度
 旧規格:11.5kN以上
  ⇩
 新規格:11.5kN以上
     ロック機能を有する場合は6.0kN以上

2021年10月現在は移行期間のため旧規格品の使用はまだ可能ですが、2022年1月2日からは新規格以外のものは使用禁止となりますのでお気をつけくださいませ!

すでに新規格以外の製品は使用禁止となっておりますので、お気を付けください。(2022年1月追記)

ランヤードの構成

上の画像は弊社にて取り扱っているTOWA社製のフレックスランヤードです。

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第1種・第2種ショック・アブソーバー付きランヤード、安全ブロック等もご用意がございますので、お気軽にお問い合わせください。

左はいわゆるシングルタイプのもので、右が二丁掛けのできるダブルタイプのものです。

重量はシングル660g、ダブルが990gとなり、フレックスランヤードはダブルでも非常に軽量です。

最大使用荷重が130kgとなっておりますので、現場に出られるほとんどの方に使用いただけるかと思います。

構成は、小カラビナフック ⇨ ショックアブソーバー ⇨ ランヤードストラップ ⇨ 大フック(ランヤードフック) となります。

小さい方のカラビナフックはフルハーネス等のD環につけるものです。

その次にショックアブソーバーが付いています。

写真のショックアブソーバーは第2種と呼ばれるもので、1種も2種も見た目にはほとんど変わりがありません。

また、ショックアブソーバーが付いていないタイプのランヤードもあります。

次はランヤードストラップと呼ばれる紐の部分です。TOWA社の製品は、少しだけ伸縮性のある素材なのでしなやかで扱いやすいです。

この部分はロープやテープ、巻取り式のようにいろんな種類のものがあります。

そして一番端が建物側(安全対策設備)に付ける大フック、いわゆるランヤードフックです。

TOWA社のランヤードフックは開口部が55~60mmと大きく、あらゆるものにひっかけやすい作りとなっています。

そして、意外と多いのがこのランヤードフックをかける先がないというご相談です。

フルハーネスやランヤードはちゃんと新規格のものを選んだとしても、肝心のフックをかける先がなければ本末転倒です。

⇩この点については、下のコラム記事でわかりやすく説明しておりますので、ぜひ併せてお読みいただければと思います。

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巻取り式のランヤード

ランヤードストラップが巻取り式になっているランヤードもあります。

巻取り式のランヤードは、移動距離に応じて巻取りリールからテープが引き出されるため、作業中はランヤードの長さが最小限の状態を維持できます。

これによりランヤードストラップが障害物や身体に引っかかることがないため、作業のしやすさや安全性についても優れていると言えます。

また、ランヤードストラップは万が一の時にも最小限の長さで固定されるため落下距離が短くなり、作業床の高さが2mくらいと低い場合でも地面への接触を回避できます。また、落下時に振り子のように壁などへ激突するリスクも少なくなります。

画像のように、2つ合わせて使うことでツインタイプ(二丁掛け用)として使用することも可能です。

ランヤードの正しい使い方

ランヤードはフルハーネスと建物等固定物の間をつなぐ「命綱」であり、大切な命を守るための生命線と言える器具です。

使用の際には必ず取扱説明書をよく読み、正しく装着するとともに、現場での規則等に則り使用することが必要です。

また、装着前にはランヤードそのものの状態もしっかりと確認するようにしてください。

もしもの時には大きな衝撃がかかる器具ですので、少しでも傷やほつれ・動作の不具合などが見られる場合は、使用をやめて新品と交換するようにしましょう。

ランヤードのショックアブソーバーに設置された表示の一例

ランヤードの一部であるショックアブソーバーには上の写真のような表示があります。

この表示にはランヤードを使用する上でとても大事な情報が記載してありますので、よ~く確認し、使用する作業者や作業環境に適したランヤードを選定しましょう。

記載内容は、メーカー名や警告文等以外はどれも同じで以下の6つです。

・種類: フルハーネス型のものを選定
・種別: 第1種もしくは第2種
・製造年月: 製造された年月
・最大自由落下距離: 第1種であれば1.8m。第2種は4.0m。
・落下距離: 自由落下距離にショックアブソーバー・フルハーネス・ランヤードの伸びを加えた長さ
・使用可能質量: 着用する人の体重+装備品の重さの最大許容値

上記のうち、種別・製造年月・落下距離・使用可能質量の4つについて、以下に補足します。

第1種ショックアブソーバーと第2種ショックアブソーバー

たまに第1種ランヤードや第2種ランヤードという記載を見かけますが、第1種・第2種というのは正しくはショックアブソーバーの規格です。

タイプ1・タイプ2と呼ばれることもあります。

第1種よりも第2種のほうが最大自由落下距離が長く、必然的に落下距離の記載も長くなります。

では、どう使い分けるかと言うと、

・フックをかける場所が腰よりも高い場合のみ ⇨ 第1種ショックアブソーバー(タイプ1)
・フックをかける場所が腰よりも高い or 低い場合 ⇨ 第2種ショックアブソーバー(タイプ2)

となっています。

ちょっとわかりづらい表現ですが、簡単に言うと「第1種ショックアブソーバーはフックをかける場所が腰より低い場合は使えない」ということです。

もし第1種ショックアブソーバーを足元に使ったときは、落下距離が大きくなり、衝撃値の規格を超えてしまうからです。

逆に第2種ショックアブソーバーは、フックをかける場所の高さによらず使用可能ですが、落下距離が延びるので地面に当たらないかどうかという点には気を付けなければなりません。

もし、今お持ちのショックアブソーバーが第1種の場合、腰よりも下にフックをかけることはできませんのでご注意ください。

ランヤードの交換時期

ランヤードを含め、フルハーネスや安全帯には使用期限というものがあります。

いざというときに使用期限が切れた製品を使用していて、十分な効果が得られなかったのでは目も当てられません。

ランヤードの使用期限は、使い始めた日から2年間となっております。

使い始めた日をネーム等にしっかりと記載しておき、超過しないように管理を徹底することをおすすめします。

また、2年を経過していないものでも合成繊維は摩耗や紫外線により劣化しますので、着用前にはしっかりと点検を行い、異常が見られる場合は使用せずに廃棄するようにしてください。

事故はいつ起きるかわかりませんので。。。

落下距離と作業場の高さ

表示に記載の落下距離は万が一の時に、作業者が落下するであろう最大の長さとなっています。

よって、どのショックアブソーバーをどの作業場で使用していいかという判断は、表示の「落下距離」を見て判断します。

上の写真のように落下距離が5.4mと記載されているものを使用するときは、作業場(作業床)の高さは5.5m以上である必要があります。
(10cmの猶予では心許ないですが……)

それよりも低い場所で作業を行う場合、地面に接触してしまいますので、十分にご確認ください。

作業者の体重と装備品の重量

最後に、使用可能質量についてです。

こちらは 着用者の体重+装備品の重量の最大許容値となります。

仮に体重98kgの方が、6kgの装備品を身体に装着している場合、使用可能質量が100kgのショックアブソーバー(ランヤード)を使用することはできません。

ご自身の体重と装備品の重量をよく確認し、余裕を持った製品を選択するようにしてください。

ちなみに通常は使用可能質量=100kgの製品が多いようです。

フルハーネス

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消防庁・警視庁でも採用されている信頼性の高いTOWA社のフルハーネスをこちらのページでご紹介しています!
第1種・第2種ショック・アブソーバー付きランヤード、安全ブロック等もご用意がございますので、お気軽にお問い合わせください。

株式会社G-place 設備資材事業グループ
📞03-3527-2992
受付時間 9:00-17:00 [ 土・日・祝日除く ]

一丁掛けと二丁掛け

「二丁掛け」という言葉を聞いたことがありますか?

フルハーネスを装着する場合、通常はランヤードフックを建物等に付随した安全対策設備に取り付けます。

では、取り付けた状態のままで安全に移動したり体勢を変えたい時はどうするのでしょうか?

そのような場合に行うのが二丁掛けという動作です。

⇩こちらのGIF動画をご覧ください

二丁掛けをしながら移動する竹内リーダー

弊社のイケメン営業リーダー竹内氏が見事な二丁掛けを披露してくれています。

手順としては、

  • 使用していない方のフックを進行方向にかける
  • 使用していた方のフックを外す

これだけです。

二丁掛けのポイント=大原則は「両方のフックを同時に外さない」という点です。なので順序は絶対厳守してください。

そして、必ず二丁掛け用(ダブル)タイプ、ツインタイプのランヤードを使用します。

逆に言うと一丁掛け用(シングル)タイプでは入れない現場があるということです。

ランヤードの選択はとても大切なので、現場状況などをしっかり把握して適切なランヤードを選択してください。

二丁掛けが不要な高所安全対策設備

弊社がご提案している常設型転落防止システム「アクロバット」は、独自機構のパススルーにより、フックの掛け替えをせずに移動が可能です。

移動時間や手間が大幅に削減できるだけでなく、一瞬たりともランヤードフックを外すことがないので安全性も高まります。

グライダーのパススルー
水平型ワイヤータイプのパススルー

固定はしご(タラップ)に設置する垂直型ワイヤータイプも同様に、一度もランヤードフックを外すことなく昇降が可能です。

フルハーネスの完全義務化後、ますます需要が増えておりますので、ご興味のある方はぜひお早めにお問い合わせください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回はランヤードとショックアブソーバーについて詳しくまとめてみました。

ランヤードとはなにを指すか、ショックアブソーバーの第1種・第2種の違いについて理解していただけたのではないでしょうか。

株式会社G-Place 設備資材事業グループでは、もちろんフルハーネスやランヤードも取り扱っておりますが、肝心のランヤードフックをかける先がないという需要に対して、常設型転落防止システム「アクロバット」のご提案をさせていただいております。

2020年3月のリリース以来、おかげさまでたくさんのお引き合いと設置依頼をいただいております。

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以上、今回もお読みいただきありがとうございました!

巻取式ランヤード ツインタイプ

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