EN規格とは?特徴と製品安全性との関係を解説します!

ひらの

高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し高所安全対策のご提案をしています。
このコラムでは信頼性の高い規格である「EN規格」について解説していきます。
ぜひご参考にしていただければと思います。

EN規格とは製品の設計・製造をする上で重要な規格の一つです。

日本ではISO規格やJIS規格に準拠する製品が注目されていますが、EN規格に準拠する製品も厳格な基準を満たしているので高い信頼性があります。

この記事では、日本の工業製品においても見かけることの多いEN規格の概要と特徴を詳しくまとめました。

EN規格と安全性についての関係もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

EN規格とは

EN規格とは、EU及びEFTA(欧州自由貿易連合)加盟国で共通して利用できる統一規格です。

欧州規格(European Standard)とも呼ばれるEU圏における製品規格の基準で、以下の3つの組織によって制定されています。

  • 欧州標準化委員会(CEN)
  • 欧州電気標準化委員会(CENELEC)
  • 欧州通信規格協会(ETSI)

EN規格は、EU圏内での自由貿易を進めるための基盤になっており、ヨーロッパでの物の流動性を高める施策の推進によって築き上げられてきました。

ヨーロッパでは国ごとに製品規格を定めています。

ドイツ規格協会(DIN)の定めるDIN規格や、フランス規格協会(AFNOR)の定めるNF規格が代表例です。

イタリア規格協会(UNI)やスイス規格協会(SNV)などの規格協会が、各国の事情に合う規格を定めています。

EU及びEFTA加盟国では、国家規格を制定する際にEN規格を満たすことが要求されます。

海外からヨーロッパ経済圏に製品を輸出するためには、EN規格に適合していなければなりません。

企業にとっては欧米市場を獲得するために対応が求められる規格基準です。

EN規格の特徴

EN規格は、国の文化や民族性などに捉われずにヨーロッパ経済圏全体で統一的に使用できる製品の安全基準を定めています。

一般性のある基準を整えている点や、EU・EFTAで必要とされている点を考慮して、EN規格の特徴を見ていきましょう。

規格として信頼性が高い

EN規格は、ヨーロッパ諸国の多様な環境で求められる基本の安全基準を定めている規格なので、信頼性が高いことが特徴です。

地中海気候のフランスやイタリア、極寒の地として知られる北欧のノルウェーやスウェーデンなどのさまざまな地域で安全に利用できる製品基準となっているからです。

分野か民族の違いによって物の使い方の基本姿勢が異なっていたとしても、問題が起こらないように高い水準の安全基準を設けています。

EU・EFTA加盟国での製品流通で有利になる

EU及びEFTA加盟国への製品の輸出の際には、EN規格に適合していれば手続きの負担が軽くなります。

海外輸出の際は、輸出先の規格に従って個別に認証手続きをしなければなりません。

しかし、EN規格に適合していればEU及びEFTA加盟国各国の基準をクリアしている製品として認められ、各国の安全認証手続きをする必要がありません。

産業機械、医療機器、携帯電話などの対象品については要求事項をクリアしてCE認証を受けることにより、ヨーロッパ経済圏に製品を流通させやすくなります。

CEマークを表示できる

EN規格に適合する製品にはCEマークを製品に表示できます。

CEマークは製品がEN規格を満たしていて、EU及びEFTA加盟国での流通が認められていることを示すマークです。

EN規格のCEマーキングがあることにより、ヨーロッパ経済圏にスムーズに製品を上市できます。

なお、CEマークは上述の3機関による直接認証ではなく、企業が技術文書を作成してEN規格を満たしていることを示すことが必要です。

CEマークの取得方法は製品の種類によって異なります。

企業が自らCEマークを付すことができる場合もありますが、医療機器などの一部の製品についてはCEマーキングサービスを提供している外部機関による認証が必要です。

自己適合が求められる

EN規格のCEマーキングでは自己適合が求められます。

EN規格は多様な製品の規格を定めているため、適切な基準の選定から企業が行なわなければなりません。

製品の使用目的や使用条件、環境条件などの前提を加味して規格を選び、適合性を評価して製品開発を進めることが要求されます。

適合性評価の基準と手順を検討し、安全な製品の設計・生産を行い技術文書の作成や第三者機関による認証獲得をするためには、その製品分野についての十分な知識と経験が必要です。

適合性のある製品開発の難しさは、EN規格を満たす製品の安全性が高いと考えられる根拠にもなっています。

まとめ

EN規格はヨーロッパ経済圏で製品を上市する際に要求される製品基準です。

EU及びEFTA加盟国は、EN規格に適合する規格を各国で定めています。

ヨーロッパ全体で通用する一般性の高い規格を定めているため、EN規格は信頼性が高いことが特徴です。

日本国内でも、EN規格に準拠した安全帯やフルハーネスなどの製品が多く存在します。

EN規格に準拠した製品は、その信頼性と安全性から導入する価値が充分あるといえるでしょう。

弊社は高所作業における安全対策のスペシャリストとして、高所安全対策システムを通じた安心・安全な現場づくりをご提案しています。

主力商品の常設型転落防止システム「アクロバット」は、EN規格に準拠した信頼性の高い高所安全対策システムで、大手企業や官公庁案件を筆頭に、日本国内でも数多く採用されています。

高所安全対策でのお困りごとなどがございましたらぜひお気軽にご連絡ください。

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