高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し安全対策のご提案をしています。
この記事では「安全帯の新規格・旧規格の違いと見分け方」についてまとめてみました!
ぜひフルハーネス選びの参考にしていただければと思います。
安全帯に新規格と旧規格があるのはご存じでしょうか?
「すでに知っているよ!」という方も「新規格品って…なに?」という方も、新旧規格の違いやその見分け方について今一度おさらいしてみましょう。
安全帯には新規格と旧規格があります
2019年2月に労働安全衛生法が一部改正され、安全帯もそれに伴って名称や規格が変更されました。
中でも大きな違いは、法律上の名称が「安全帯」から「墜落制止用器具」へと変更されたことでした。
また、法改正が施行された2019年2月1日から2022年1月1日までが旧規格から新規格への移行期間でしたが、2022年1月1日にてその期限を迎えたため、2022年1月2日からは旧規格品の「安全帯」と呼ばれる器具は廃止され販売も使用も禁止となりました…!
では、この旧規格と新規格、実際どのように違うのでしょうか?
新規格と旧規格の違い
まずは新規格と旧規格の違いの中でも注目すべき点をピックアップしてみました。
旧規格品
- 名称:安全帯
- 型:胴ベルト型(一本吊り、U字吊り)、ハーネス型
- 使用制限:なし
- 使用可能質量:85㎏
- ショックアブソーバの伸び:650mm以下
新規格品
- 名称:墜落制止用器具
- 型:フルハーネス型、胴ベルト型
※U字吊りは墜落を制止する機能がないため墜落制止用器具には含まれません - 使用制限
- 6.75m以上の高所作業はフルハーネス型の着用しなければならない
- 器具は着用者の体重及び装備品の合計質量に耐えられること
- ランヤードは作業箇所の高さ及び取付設備等の状況に応じ、適切なものでなければならない
- 使用可能質量:100㎏又は85㎏ ※特注の場合この限りではない
- ショックアブソーバの伸び
- 第一種(自由落下距離1.8m、衝撃荷重値4.0kN以下):1.2m以下
- 第二種(自由落下距離4.0m、衝撃荷重値6.0kN以下):1.75m以下
違いをご覧いただいてお気づきかと思いますが、新規格品は明らかに制限が増えていますね!
この新規格の着用が義務付けられているのは、ご承知の通り高所作業の方々の命を守るためです。
従来の旧規格品において、特に胴ベルト型については、使用ハードルが低く動きやすいことから好まれておりました。
一方で墜落時の衝撃がお腹の一点に集中してしまうため、万が一の際には大変危険なものでした。
2022年から高所作業時の着用が義務化された新規格のフルハーネス型墜落制止用器具は、身体全体を複数個所に渡って支えるため安全性が格段に向上しています。
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◆新旧規格の見分け方とは?
旧規格のフルハーネスはすでに販売が禁止されておりますが、お手元に両規格の安全帯があった場合、どのように新・旧の規格を見分けたらよいのでしょうか?
そんなシーンでは以下の方法を試してみていただければと思います。
①表記が異なる
まずは、製品本体・ランヤード・ショックアブソーバ等のラベル表記をご覧ください。
「墜落制止用器具」または「墜落制止用器具の規格」と記載があるものが新規格品となります。
一方で、「安全帯の規格」と記載のあるものは旧規格品であることを意味します。
また、新たにフルハーネス型を購入する際には外側のパッケージに「新規格品」等の文字が記載されていればOKです。
②ショックアブソーバが大きくなった
新規格ではショックアブソーバの伸びが旧規格の約2倍になっていることから、新規格は旧規格よりもショックアブソーバが大きくなっています。
これにより、作業落下時の衝撃が少なくなり、安全性が高くなっているので、この部分も注意して見てみてください。
※これはあくまでサブ的なものなので、①のラベル表記でしっかりと確認するようにしましょう
まとめ
今回のコラムでは安全帯の新規格と旧規格の違いについてご紹介しました。
新旧規格を見分けるポイントはラベルやパッケージの表記が「墜落制止用器具」となっていることが大きな違いでしたね。
法令等の改正により6.75m以上の高所作業では胴ベルト型は使用できなくなっています。
また、新規格品は様々な面で旧規格より安全性能が向上していることがお分かり頂けたかと思います。
2022年1月2日より旧規格品は使用できなくなっています。
万が一お手元に旧規格品がある場合は、確実に新規格品への買い替えをするようにしましょう。
高所作業時は安全性を考慮し、旧規格ではなく新規格に対応したフルハーネス型墜落制止用器具をご着用ください。
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