ドローン点検の需要|高所作業の課題を解決する新たな手法となる?

ひらの

高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し高所安全対策のご提案をしています。
このコラムではドローンを使った「ドローン点検」についてお伝えします。
ぜひご参考にしていただければと思います。

空撮に利用されるドローンは高所での点検作業にも活用されており、多くの企業で導入が進んでいます。

特に老朽化が進んだインフラの維持管理においては、ドローン活用が一般的になりつつあります。

この記事では、ドローン点検の需要と今後の展望について解説します。

目次

高所点検にドローンを導入するメリット

ドローンを活用することで、高所点検の効率や安全性がどのように向上するのでしょうか。

主なメリットとして、以下の3点が挙げられます。

安全性の向上

ドローンの活用によって作業員が高所に登る必要がなくなるため、転落事故のリスクがなくなります。

強風が吹きやすい場所や、腐食が進んだ設備の点検など人が近づくこと自体が危険な現場では特に有効です。

コスト削減

高所点検では足場の設置や高所作業車の手配が必要になることがあり、その分コストがかかっていました。

ドローンを活用すれば、これらの設備を準備する必要がなくなり点検作業に必要な人員も減らせます。

定期点検の頻度が高い設備で長期的なコスト削減効果が大きくなります。

作業時間の短縮

ドローンは短時間で広範囲を撮影し、リアルタイムで点検データを取得できます。

点検箇所が複数ある場合、従来の方法では作業員が移動に時間を要するだけでなく、転落や足場の崩落といったリスクも伴いました。

特に、入り組んだ場所や狭い足場では慎重な動作が求められ、作業効率が低下しやすくなります。

ドローンを活用すれば複数の点検ポイントにも素早くアクセスできるため、作業時間を短縮できます。

どんな業界でドローン点検が使われている?

ここではドローン点検が行われている主な分野を紹介します。

インフラ点検

橋梁、ダム、トンネル、鉄塔などの老朽化診断にドローンが活用されています。

高解像度カメラや赤外線センサーを搭載することで、目視では確認しづらい細かな損傷も発見しやすくなっています。

建設業界

高所での点検作業は転落のリスクを伴うため、作業員の安全確保は企業にとって重要な課題です。

さらに作業員の不足や高齢化により、高所作業を担う人材の減少も問題視されています。

ドローンを活用することで、作業の安全性を向上させ、点検作業の負担を軽減できます。

例えば、カメラや赤外線センサーを搭載したドローンを用いた非接触検査により、ひび割れや劣化の調査が可能になります。

また、ドローンは建設現場の進捗管理にも活用されており、空撮によって現場全体の状況を把握できます。

施工管理者は遠隔からでも作業の進捗を確認でき、工事の効率化につながります。

エネルギー業界

ドローンは、エネルギー業界における高所点検作業で広く活用されています。

特に、太陽光発電施設や風力発電での導入が進んでいます。

太陽光発電

広範囲に設置された太陽光パネルの点検には、ドローンが活用されています。

赤外線カメラを搭載したドローンを使用することで、パネルの破損や汚れ、ホットスポット(異常発熱箇所)を迅速かつ正確に検出できます。

発電効率の低下を未然に防ぎ、安定した発電を維持することが可能になります。

風力発電

風力発電所では、風車のブレードやタワー部分の点検にドローンが活用されています。

これまでの点検では、作業員が風車のタワー上部からロープで降下し、ブレード(羽根)を目視で確認していましたが、これは転落のリスクが伴う危険な作業でした。

ドローンを用いることで、高所作業の安全性が向上し、作業時間も短縮されます。​

ドローン点検を導入する際の課題

ドローン点検には多くのメリットがありますが、導入にあたって考慮すべき課題もあります。

ここでは、導入時に注意すべきポイントについて解説します。

人による作業の必要性

ドローン技術が進化しても、高所作業を完全に置き換えることはできません。

細かな点検や補修作業は、引き続き作業員の手作業が求められます。

法規制の遵守

ドローンを飛行させる際には、航空法に基づく許可が必要です。

無許可での飛行は罰則の対象となる可能性があるため、法令を遵守した運用が求められます。

安全管理

ドローンを適切に運用するためには、資格取得や専門的なトレーニングが必要です。

操作ミスが発生すると、機材の破損や思わぬ事故につながるリスクがあるため、十分な訓練が不可欠です。

天候の影響

ドローンは風や雨の影響を受けやすく、天候によっては計画通りに点検を実施できない場合があります。

特に強風時には飛行の安定性が低下し、正確なデータ取得が難しくなることも考えられます。

コストの問題

ドローンを導入するには機材やソフトウェアの購入費用がかかります。

また、社内で運用する場合はオペレーターの教育費用やメンテナンスコストも発生します。

高精度なデータを取得するためには、専用のカメラや解析ツールが必要になり、初期投資が大きくなる点が課題です。

まとめ

ドローン点検は、安全性向上、コスト削減、作業効率化の面でメリットがあるため多くの業界で導入が進んでいます。

しかし、法規制や導入コストなどの課題もあるため、目的に応じた機材の選定や運用体制の整備が重要です。

ドローン点検の導入を検討する際は、実際の活用事例を参考にしながら自社の業務に適した運用方法を選びましょう。

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