高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し高所安全対策のご提案をしています。
このコラムでは「屋上・壁面緑化のメンテナンス」についてまとめていますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
壁一面が緑で覆われた建物を一度は見たことがあるのではないでしょうか?
これは屋上緑化や壁面緑化といって、建物に植物を植えたり覆うことでわたしたちに多面的なメリットをもたらすものです。
この屋上や壁面の緑化を行う時は「植物なので育つまで放っておけばいいのでは?」と思うかもしれませんが、やはり適切な緑化のためにはメンテナンスが重要になってきます。
この記事では屋上・壁面緑化とはどういったことか簡潔に解説し、メンテナンスの方法や注意点をお伝えします。
屋上緑化・壁面緑化とは
まずは屋上緑化・壁面緑化について、どういったものなのか簡単に解説します。
屋上緑化・壁面緑化の概要
屋上・壁面緑化とは、建物の屋上や壁面部分に植物を植えたりして緑で覆うことです。
視覚的に美しいだけでなく、地球環境とそこに住む人々に多くの恩恵をもたらす快適な環境づくりに役立っています。
使用する植物はツル植物が適しており、ヘデラ・ヘリックスやヘデラ・カナリエンシスなどが多いですが、屋上緑化の際は多肉植物やハーブ、低木なども用いられます。
落葉が少なく、枯れにくい植物であることが緑化に向いた植物であるといえるでしょう。
屋上・壁面緑化を実施することで環境改善に貢献しつつも快適な生活を実現することができます。
屋上・壁面緑化のメリット
屋上や壁面の緑化は、建物の雰囲気作りなどの見た目での効果がありますがそれだけではありません。
植物が光合成することにより二酸化炭素が吸収されて、きれいな空気へと循環、植物が日光を遮ることでヒートアイランド現象による気温の上昇を抑えることが期待できます。
地球環境の改善に大きなメリットがあると期待され、屋上や壁面の緑化は進められています。
屋上・壁面緑化のメンテナンス
長期的に屋上・壁面緑化を維持するためには、定期的なメンテナンスや管理が必要です。
メンテナンスに必要なことは主に、植物の成長や病害の観察、植物の手入れなどです。
また、屋上・壁面緑化がもたらすメリットを最大限に活用するためには、適切な植物の選択や植栽密度の調整も必要になってきます。
適切な植物の選択
どのような植物を植えるのかは、地域の環境条件や屋上・壁面の状態に合わせて行うことがポイントになります。
植物によっては、湿度や照明の要件が異なるため適切な植物を選ぶことで、維持・管理が容易になります。
植物の健康管理
植物の成長度合いや害虫の発生状況の確認、病気になっていないかなどの健康観察をしていきます。
また、場合によっては土壌の補充、照明や湿度の調整などを定期的に行います。
植物も生き物ですので、これはとても大切なことです。
適切な環境へと手入れをしてあげることで、病害虫などの予防をすることができ植物の健康な状態を保てます。
植栽密度の調整
植栽の密度は、屋上・壁面によっても異なりますし植物の種類によっても変わります。
基本的には過密に植栽すると、土壌の水分や酸素が不足する可能性があります。
適切な植栽密度を調整することで、植物の健康状態を維持し維持・管理が容易になります。
新しい植物の植栽
こちらは特に屋上緑化でのことですが、長期的に緑化を維持するためには、定期的に新しい植物を植栽することも重要です。
物理的に植物の量が増えて、新鮮で活気に満ちた状態に保つことができます。
最適な屋上・壁面緑化を行うために必要なこと
緑化は、ただ植物を植えて増やしていくのではなく、構想段階で考えなければならないことがあります。
目的をはっきりとさせる
そもそも緑化は、目的をはっきりと決めてから行なわないといけません。
たとえば目的が建物を太陽光から防ぐためだとしたら、広く建物を埋め尽くす植物を選ぶ必要があります。
商業施設などで緑との調和を目的に緑化させる時には、見た目が映える植物を選ぶ必要があるでしょう。
このように目的によって、計画をたてながら緑化を進めていく必要があります。
適切な設計と工法を選ぶ
屋上・壁面緑化を行う場合、長期的に最適な効果を得るためには屋根や壁の構造に負担をかけないよう適切な設計や工法が必要となってきます。
また、植物や土壌が適切に固定されるように適切な設備も作らなければならないこともあります。
このように緑化は構想段階でしっかりと目的を決めて、そのために必要な設計と工法を選ぶことが大切です。
まとめ
屋上・壁面緑化は、環境改善に貢献し、わたしたちに多面的なメリットをもたらします。
ヒートアイランド現象による地球温暖化や、排気ガス等による空気環境の悪化の問題は、地球上で生きている人間にとって切り離すことができない問題です。
屋上・壁面緑化によって、少しでも地球環境を良くしていこうという試みは人類だけでなく地球上の生物にとっても非常に大切なことです。
長期的に屋上・壁面緑化を効果的に行うためには、適切な設計はもちろんのこと適切な植物の選択、定期的なメンテナンスが重要です。
これらのことを考慮し屋上・壁面緑化を計画して実施していくことができれば、環境改善に貢献しながら快適な環境を実現することができます。
そして、その快適な環境を維持するためのメンテナンス時にはしっかりとした高所安全対策を講じることで、関わる全てのひとに安心・安全なものであるべきだと思います。
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