一人作業に伴う5つのリスクと5つの安全対策

ひらの

高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し高所安全対策のご提案をしています。
このコラムでは「一人作業のリスク」に視点を向けて、安全対策を考えてみたいと思います。
ぜひご参考にしていただければと思います。

通常は二人で行うべき作業なのに、一人で作業している(させている)。なんてことが常態化してはいないでしょうか。

実際問題、忙しいときや夜間などで人手が足りない場合には、二人作業が難しいときもありますし、そもそも一人で充分な作業もあるでしょう。

しかし単独での作業は、複数人で作業する場合と比べて事故のリスクが増加するものです。

一人作業における従業員の安全を確保するためには、しっかりと安全対策を講じることが重要となってきます。

本記事では、一人作業のリスクについて解説し、有効な対策を紹介しますのでぜひ参考にしてください。

目次

一人作業によって起こる安全リスク

転落しそうな人

現場における一人作業の安全対策を考える上では、リスク要因を理解することが重要です。

一人作業によって起こりやすい安全リスクは以下の5つと考えられます。

➀安全な業務フローからの逸脱

安全に作業できる業務フローをしっかりと策定していても、一人作業では周囲の目がないので手抜きをする場合があります。

慣れてくるとフローで定められている確認作業を怠ってしまいがちです。

特に高所作業におけるケースでは、”面倒だから”とフルハーネス等の安全対策装備を着用せずに作業してしまうなどの例が典型です。

②過労によるミスの発生

一人作業は、過労に陥るリスクが潜んでいます。

業務が一人に集中してしまうと、十分な休みをとれないまま作業を続けることも出てきます。

特に、長時間や夜間の労働は心身に大きな負担をかけ、疲労による操作ミスから事故に繋がる可能性があります。

③集中力の欠如

集中力の低下によって不注意が起こり、事故につながるケースもあります。

一人作業をしていると他の人と話すこともなく、黙々と仕事をしなければなりません。

考えごとをしてしまったり、集中力がふと途切れたりすることもあるでしょう。

④危険の軽視

一人作業では、作業の危険度を軽く見てしまって事故につながることがあります。

危険な作業でも、何度もやっているうちに「慣れているから大丈夫」と思い込んでしまいがちです。

危険を軽視した結果、些細なミスから大きな事故になるリスクがあります。

⑤アクシデントへの対応困難

一人作業では、アクシデントが発生したときに対応できないのも大きなリスクです。

仮に事故が起こって動けない状況になったら、周りに誰もいないので助けてもらえません。

事故が起きたときにすぐに対処できないのは、一人作業の特に危険な点です。

一人作業のときに重要な安全対策

虫眼鏡と対策の文字

一人作業ではどのような安全対策をすれば、リスクを低減できるのでしょうか。

一人作業担当者の安全を確保する5つの対策を見ていきましょう。

➀定期的なリスクアセスメントの実施

リスクアセスメントの実施は、リスクの優先度を決めて安全対策を行う方法です。

現場のリスクについて正しく理解していると、一人作業のときにあえてリスクのある行為をしようと考えなくなります。

一人作業でのトラブル時には誰も助けてくれない状況があることを理解させ、安全性を優先する作業を行う考えを持たせましょう。

②安全性の高い業務フローの策定

一人作業時には、業務フローの準備も効果的な安全対策の一つです。

安全を最優先に考慮した業務フローを策定し、その通りに実践することが大切です。

また、事故が発生した際の対応策や連絡手順も定めておくとよいでしょう。

緊急時の対応を明確にした「決めごと」を作っておくことで、万が一のときに早急な対応が取れるようになります。

③IT活用によるリスクの低減

一人作業中に発生してしまった事故で、作業者が自ら助けを求められない状態に陥ったときのリスクヘッジとして、ITの活用も考えられます。

例えば、転倒センサーのようなIT機器は、転倒や転落、病気で動けなくなったときに異常を検知し、リアルタイムで警報を発することができます。

IT器機による警報システムや緊急対応の体制を整えることで、重大な事態が発生した際にも迅速に助けを求めることが可能になります。

④一人作業担当者へのヒアリング

一人作業を担当している従業員への定期的なヒアリングも欠かせません。

疲労やストレスを抱えている状況で一人作業を継続させていると、重大な事故につながるリスクが高くなります。

一人作業が大きな負荷を与えることを経営側も理解していたとしても、常に配慮するのは難しく、往々にして任せてしまう傾向があります。

定期的なヒアリングは「従業員の異常に気づけなかった」を防ぐためにも大切なことです。

⑤安全性の高い装備や設備の用意

一人作業では身を守るための装備や設備が必要です。

高所で作業するときにキャットウォークが用意されていたり、手すり付きの柵が準備されていたりすれば一人作業においても安全性が高まります。

現場に必要な装備や設備を用意することは、すぐに始められる安全対策です。

まとめ

一人作業の安全対策では、リスクアセスメントによる教育やセンサーなどのIT導入が有効です。

ただ、長期的な教育や導入費用の悩みが大きくなりがちです。

現場で従業員が装着するフルハーネスや作業足場を見直すだけでも安全対策になりますので、一人作業のリスクを減らす方法として検討してみましょう。

弊社は高所作業における安全対策のスペシャリストです。高所安全対策でのお困りごとなどがございましたらぜひお気軽にご連絡ください。

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