太陽光発電で屋根と装置のメンテナンスの需要が高騰!メンテナンスと安全対策の必要性を解説します

ひらの

高所作業時の事故を「ゼロ」に!
株式会社G-Place 設備資材事業グループの平野です。
弊社では現場での高所事故を防ぐべく、年間のべ50件以上の現場にお邪魔し高所安全対策のご提案をしています。
このコラムでは「屋根上の太陽光発電設備のメンテナンス」に焦点を当ててまとめてみました。
業者さんはもちろんですが、屋根のオーナーさんにもひとつの知識として、ぜひご参考にしていただければと思います。

近年、太陽光発電を住宅の屋根に設置して、家庭で発電するケースが増えています。

家庭だけでなく、オフィスや商業施設でも導入が進み、屋根上への太陽光パネル設置は一般的になりつつあります。

それに伴い、屋根や太陽光発電設備のメンテナンス需要も高まっていることをご存じでしょうか。

発電設備を設置し、電力会社の送電網に供給している場合、安定稼働を維持するための点検や整備といった責務を負うからです。

この記事では、太陽光発電に関連するメンテナンスの基本と高所作業の必要性についてわかりやすく解説します。

目次

太陽光発電設備のメンテナンスは義務なの?

屋根上に設置された太陽光パネル

太陽光発電システムは【設置したあとはメンテナンスフリー】と言われていた時代もありました。

ただ、実際にはパネルの劣化が進んだり、パワーコンディショナーなどに不具合が発生したりすると発電効率が下がる場合が多々あります。

したがって、「発電効率を落とさない」という観点から見ると保守点検は欠かせません。

また、固定価格買取制度(FIT)を利用している場合には、メンテナンスがほぼ必須になっています。

なぜなら以下のように法律によってメンテナンスが義務付けられているからです。

  • 50kW以上の太陽光発電は電気事業法によるメンテナンスが義務
  • 2017年施行の改正FIT法によりFIT方に基づく低圧太陽光発電(50kW未満)では特定メンテナンスが義務化

太陽光発電設備のメンテナンスが法律上で義務付けられていないのは、【50kW未満】かつ【固定価格買取制度(FIT)適用外】のケースに限られます。

ただし、太陽光パネルは性質上必ず屋外に設置され、常に直射日光や風雨にさらされています。

そのため、点検や整備を怠ったまま使用を続けると、故障や火災などの事故につながるリスクがあります。

太陽光発電設備に対するメンテナンスが実質的に義務化されているのは、こうした設備不良によるリスクを所有者側で低減することが大きな目的になっているためです。

法的な義務の有無にかかわらず、定期的な点検や整備は不可欠だといえます。

こうした背景から、太陽光発電設備のメンテナンス需要は年々高まりを見せています。

太陽光発電で必要な屋根と装置のメンテナンス

太陽光パネルをバックにメンテナンスをする作業員

屋根上に設置している太陽光発電設備においては、設備本体だけでなく屋根側のメンテナンスも必要になります。

太陽光発電における屋根の上でのメンテナンス作業について、いつどのような作業が求められるのかを確認しておきましょう。

太陽光発電パネルの設置時の屋根の補修や塗装

太陽光発電パネルを屋根に設置する際、屋根の状態によっては事前にメンテナンスが必要になることがあります。

もし設置場所に十分な強度がない場合には、補強工事を行う必要があります。

パネルを設置した後は、屋根全体の塗装や葺き替えといった工事をそのまま行うことはできません。

メンテナンスを行うためには、一度太陽光パネルを取り外してから施工を行い、その後再び設置し直す必要があります。

そのため、設置前のタイミングで屋根の補修や塗装を済ませておきたいというニーズが高まっています。

太陽光発電パネルの定期メンテナンス

家庭用の太陽光発電設備は、一般的に4年に1回以上の頻度でメンテナンスを行うことが推奨されています。

また、出力が50kW以上の設備については、年2回のメンテナンスが法令で義務付けられています。

点検では、設置スペースや筐体、配線・電線路の状態を確認するほか、太陽光発電パネル自体に不具合がないかもチェックする必要があります。

事業用設備の場合、自社内に保守点検の担当者を配置しているケースもありますが、家庭用の場合は多くがそうではありません。

高所での作業も含まれるため、一般の方が自力で点検するのは危険を伴い、現実的ではありません。

そのため、多くの家庭では専門業者に依頼して点検を実施しています。

太陽光発電パネル稼働中の屋根のメンテナンス

太陽光発電パネルを設置した後でも、屋根の状態によってはメンテナンスが必要になることがあります。

屋根塗装の劣化や雨漏りの発生といったトラブルが代表的な例です。

塗装であれば、パネルが設置されていない部分だけを部分的に塗ることも可能ですが、修繕作業が必要な場合には、一度パネルを取り外す必要があります。

こうした作業は家庭で対応するのが難しく、専門の業者に依頼するのが一般的です。

太陽光発電設備のメンテナンスのために高所作業への対応が必要

太陽光発電を導入する前には、できる限り屋根のメンテナンスを済ませておくことが望まれます。

そして、パネルを設置した後は発電設備と屋根の両方について、定期的にメンテナンスを行う必要があります。

いずれの作業でも屋根上での高所作業が不可欠となるため、太陽光発電の普及にともなって設備や屋根のメンテナンスに対応する高所作業の需要も確実に増加しています。

高所作業を安全に実施するには、墜落や転落を防ぐためのフルハーネス型安全帯などの装備が欠かせません。

また、現場の状況によってははしごが使えない場合もあり、高所作業車などの機材を活用する必要が出てくることもあります。

今後、太陽光発電設備の普及とともにメンテナンスの需要が高まるでしょう。

自分で作業を行う場合でも、専門業者に依頼する場合でも、作業者が安心・安全に作業できるよう屋根の上に適切な安全対策を施しておくことが重要です。

以下の動画は、弊社の常設型転落防止システムです。

まとめ

太陽光発電設備を屋根に設置した場合、発電設備だけでなく、屋根そのものにも定期的なメンテナンスが必要になります。

2017年の改正FIT法により、事業用の大規模な設備だけでなく、50kW未満の低圧設備や家庭用の太陽光発電においても定期的な点検や保守が義務付けられました。

こうしたメンテナンス作業は、屋根上での高所作業を伴うことが多く、墜落や転落のリスクを考えると専門の業者に依頼するのが一般的です。

また、太陽光発電設備だけでなく、屋根の補修や塗装といったニーズも継続的に発生します。

今後、メンテナンス需要がさらに高まることを見据え、高所作業に対応するための安全対策システムの導入を早めに検討しておくことが重要です。

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